英国スナク首相、シェークスピアを引用・・・

イギリス人は何かものを書く時、シェークスピア(Shakespeare)を引き合いに出すことが多い・・・英国首相スナク氏も例外ではない。
2023年「G7広島サミット」に出席したスナク氏が、原爆資料館で記帳した芳名録のメッセージは次の通りである:

Shakespeare tells us to "give sorrow words". Yet language fails in the light of the bomb's flash. No words can describe the horror and suffering of the people of Hiroshima and Nagasaki. But what we can say, with all our hearts, and all our souls, is no more.

試訳:シェークスピアは、「悲しみを言葉に出しなさい。」と私達に語っている。
けれども、原爆の閃光を鑑みるに、言葉はその目的を達成できない。
どんな言葉も広島と長崎の人々の恐怖と苦しみを言い表すことができない。
しかし、私達が心からそして魂を込めて言えることは、もう繰り返さないということだ。

スナク氏の言葉は、「ズシ~ン!」と重たく心に響く・・・。
彼は意識的に、'in the light of ~'(~を鑑みて、~の観点から)の'light'(光)を'the bomb's flash'(原爆の閃光)の'flash'(閃光)と関連づけていたのではないだろうか・・・?

ところで、シェークスピアは1616年に亡くなりました。
なんと徳川家康やスペインの文豪セルバンテス(Cervantes、『ドン-キホーテ』(Don Quijote)の著者)も同じ年に亡くなっています・・・この年は、世界でいろいろ(1616)あったんやなあ。知らんけど・・・。

ハウスタケカの独り言でした。

写真出典:Wikipedia
備考:スナク氏関連ブログ(2023年4月1日)

Shakespeare.jpg

2008年「北海道洞爺湖サミット」でのこと・・・

昨日5月19日(金)から21日(日)まで「G7広島サミット」が開催されている。
重要課題は「ウクライナやインド太平洋地域を巡る情勢、核軍縮・不拡散、経済安全保障など」(出典:外務省の情報)とある。
そしてゼレンスキー大統領も来日するとの事で話題になっている。

ところで、2008年の「北海道洞爺湖サミット」のことである・・・「当時の首脳宣言の柱は、温室効果ガス削減で、2050年の半減が'望ましい'(desirable)と否定的に受け止められかねない草案の文言を、サミット前日に、踏み込んだ積極的な語感の'求める'(seek)に変更した。」(『読売新聞』、2023年5月17日)とある。
『ロングマン現代英英辞典』では、'desirable'と'seek'は次のように定義されている:

desirable: worth having or doing
「持つ」あるいは「する」価値のある
seek: try to achieve or get something
何かを達成しよう又は手に入れようとする

日本人(語)の感覚では、'desirable'(望ましい、好ましい)の方が合うのかもしれないが、国際舞台の外交の場では曖昧な文言は通用しない。
ど真ん中直球の'seek'(達成しようとする、手に入れようとする)の方が、「ハッキリ・クッキリ・スッキリ」で分かりやすい・・・サミット前日に、福田康夫首相(当時)の指示で、より踏み込んだ文言に変更されたようだ。
結果、サミットで達成感があったのか、新聞にワーキングセッション(working session)で談笑する福田首相とブッシュ大統領が写っていた。
知らんけど・・・

ハウスタケカの独り言でした。

写真出典(広島サミット):NHK WEB
写真出典(北海道洞爺湖サミット):Wikipedia

広島サミット.png

洞爺湖サミット(写真:Wikipedia).jpg

'TGIF'と'BYOB'

金曜日はうれしい ・・・ 土、日と連休 ・・・ 一週間の仕事、勉強からの解放で安堵感がある。
アメリカでは、そんな金曜日を'TGIF'(「やれやれ、やっと金曜日だ」)と言う。
'Thank God it's Friday'とは言わないで、感嘆・間投詞的な言い回しで使うことが多いようだ。例えば、次のように使う:

Tom: Betty, have a seat! I think I'll buy you a drink.
   ベティ、座って    一杯、おごるよ
Betty: Oh, really! Thanks, Tom. TGIF, huh?
   まあ、本当! 有り難う、トム やれやれ、やっと金曜日だね

ところで「花の金曜日」・・・パーティ好きのアメリカ人は、「'BYOB'パーティ」をよく開くようだ。
アメリカにいた時、私も何度か参加したことがある。
それは'Bring Your Own Bottle (Booze, Beer)'(酒類は各自ご持参下さい)のことである。
欧米のレストランには、酒を販売する免許がないとか、宗教上の理由で提供を避ける場合、店の入り口に'BYOB'と書いてあることがある。
その店は食べ物だけの提供である。
日本でも、ある飲食店の前を通りかかった時、入り口に'BYOB'と書いてあった。
店内は、何やら楽しそうな雰囲気・・・貸切でパーティをしている様子。
「ああ、日本にもあったんだ!」と、驚いた。

ハウスタケカの独り言でした。

英語は'Word Order'(語順)が決め手・・・

Trump vs. Biden と言えば、前大統領選挙 ・・・ 当時、大統領だった共和党のTrump氏は再選を目指したが、その夢は叶わず、民主党のBiden氏に敗れた。その選挙の最中、票のとりまとめ方について、Trump氏側に不正疑惑が生じ、不正のあるなしで舌戦の応酬 ・・・ Biden氏陣営はプラカードを掲げてデモ行進・・・そのプラカードがテレビに映し出された時、その文言に目を奪われた ・・・ 英語は次の通りである: 

Every Vote Counts どの票も皆、大切である
Count Every Vote (一票残らず)どの票も皆、数えなさい

これは'every'と'vote'と'count'の「語順」(word order)を入れ替えただけ ・・・
尤も、'count'(= be important 大切である)と'count'(数える)は別々の意味である('every'は単数扱いなので、所謂「3単現」の's'がついている)。
このようにプラカードに書かれる主義・主張を簡潔に言い表す標語は、瞬時に目に留まり、長く記憶に残る文言が良い・・・'Every vote is important, so count every vote'.では何の面白みもなく、印象に残らない・・・。

ハウスタケカの独り言でした。

写真出典:www.cnn.co.jp

トランプとバイデン (www.cnn.co.jp) (002).jpg